『ハート・トゥ・アート』渡辺(@heart__to__art)です。
展示紹介です。
目次
【sio.個展「プシケ」】清澄白河Melt Meri/2022年06月18日〜06月28日
まずはツイートからご紹介。
清澄白河「清洲寮」のアートスペース、Melt Meriでのsio.さんの個展「プシケ」。ニードルで削ったタイル状の背景が醸し出す穏やかな雰囲気が少女たちを包み込む作品たち。離れて面を感じ、近寄って線を凝視すると二度美味しい展示。アルキドを重ねた透け具合いがいい感じ。ポッテリ唇が好み28日まで https://t.co/Ov0OiZZtY4 pic.twitter.com/EOLHPonUGO
— ハート・トゥ・アート わたなべ (@heart__to__art) June 18, 2022
あらためてDM画像を。
◯展示会タイトル
『-プシケ-』sio. 個展
ちなみにプシケとは、古代ギリシャ語で「息」から転じて、「魂」「心」といった概念を意味するものです。
◯会場
清澄白河アートラボ Melt Meri(メルトメリ)
◯展示期間・時間・休みなど
期間:2022年06月18日(土)〜 2022年06月28日(火)
時間:13:00~19:00(最終日17:00)
休み:水・木曜
入場料:無料
◯作家プロフィール
画家
Painter、コツブニスト(Tiny 3-dimensional work)心象画、立体
ツイッター:https://twitter.com/sio8goose8sio
インスタ:https://www.instagram.com/sio.painter.tabisurusora/
◯会場アクセス
住所:東京都江東区白河1-3-13 清洲寮 208
公式サイト:https://www.artlabmeltmeri.com/
アクセス:東京メトロ・半蔵門線/都営大江戸線「清澄白河」A3出口から徒歩約2分
https://www.artlabmeltmeri.com/contact-access
『-プシケ-』sio. 個展の様子
sio.さんの作品はかなり前から目にはしていました。
しかし、主にグループ展などでの可愛らしい猫ちゃん(立体作品)がほとんどだった気がします。
平面作品をじっくり拝見したのは、今回が初めてのことです。
・ ・ ・
展示会場は、清澄白河「アートラボ Melt Meri(メルトメリ)」。東京都江東区・清州橋通りに面して建っているレトロモダンの集合住宅『清洲寮』にあるギャラリーです。昭和8年(1933年)竣工で、非常に味わい深い建物です。床のタイルや引き戸、部屋の意匠なども楽しめます。展示スペース(部屋)は2箇所。決して広くはないけれど、くつろいだ空間。家にいるような気分で作品を味わうことができます。
ちなみに建物のエントランス部分の床は、こんな感じのタイルです。
よく見ると、sio.さんブルーみたいなタイルもあります。
わざわざ写真を撮ったのは、sio.さんの展示に触発されたからだと思われます。いつも反省しているのですが、見ているようで見ていないことが多すぎます。善く見ることによって自分が豊かになることは間違いないのに、なかなかできません。そんなときに作家さんの作品と対話すると新しい視点が掘り起こされます。感謝。
・ ・ ・
sio.さんの作品は大小……多分、約15点程度が展示されていました。女性のポートレイト作品を集めた内容でした。
今回の展示は、女性の横顔を描いたDMが非常に印象的でした。
接写ではないので、残念ながらこの写真では伝わりませんが、ニードルで削ったタイル模様の背景と人物の凹凸感が、とてもいい雰囲気でした。削り方は……かなり作品に近寄って見るとわかりますが、キッチリと機械にように無機質に彫られたものではありませんでした。補助線を手がかりにしながらフリーハンドで浮き立たせた “ 揺れ ” のあるラインは、動的な印象を与えてくれます。まるでsio.さんの想いが線と同時に浮き上がってくるようでした。
マスごとに違った色合いに塗られているタイルから醸し出される雰囲気も穏やかで、時間をかけながら全体の雰囲気を確かめながら丹念に塗り重ねている姿が目に浮かんできます。
以前は背景をベタ塗りしていたようですが、本人的にこのモザイク状の背景はかなりしっくりきているようです。タイルはサイズによっても印象はかなり変わってきます。大きさには何パターンかあるようですが、今後のさらなる深化と変化が楽しみです。雑談の流れで、子どもの頃にsio.さんはテレビの画面に目を近づけて見ていたというエピソードを話してくれましたが、無意識で心惹かれたテレビの走査線や画素といった繊細な世界を作品へと昇華させた手応えをsio.さん自身も今回の展示で感じているようでした。
今回のモザイク背景はブルー系が中心でしたが、以前には赤系のものもあったようです(2点ほど展示)。今後はどう変化していくのでしょう。どちらかというとsio.さんはシックな方向性が好みのような気がするので、だんだんと色が少なくなっていくような気もします。
登場するす女性は、静的で、憂いがあり、何かを見通している印象。時間とともに女性たちが成長していくのか、はたまたこのままな変わらないのかが気になりました。個人的には「ぽってり唇」が好き。ほんのわずかな艶っぽさが「変化する未来」を感じさせてくれました。
作品の素材は、モデリングペーストとアルキド。とくにアルキドの重ね塗りと透け方が表現の幅を広げている印象。こだわりすぎると情感たっぷりな作品になりそうなので、さじ加減が難しいところかもしれません。見る側は離れて全体面を感じ、徐々に近寄って線を凝視し、さらに線から面へと再び広げながら見ることが楽しめる作品。「あれ? こんな色が使われていたの?」なんて面白さがありました。
作品によってはタイル状背景の一部分が人物画よりも若干高い位置にあったり、濃淡をつけたものがありました。これも見る側としては面白いし、作品の印象も変わります、まだまだ深化していく余地がありそうです。
・ ・ ・
面白かったのは作品タイトルです。
この作品は……
たしか……クリームソーダ。
「ん? クリームソーダ!? なぜ?」なんて突っ込んでしまいました。話してみると、sio.さんはいろいろとタイトルを考えているようでした。
作家さんが作品タイトルを付ける方法はさまざまです。無機質な単語や数字の場合もありますし、詩のように長いこともあります。もちろん作品とリンクする場合もありますし、作品と全然マッチしないけれど深い意味を持たせたケースもあります。
言葉は説明です。説明はどうしても先入観を相手に与えてしまいます。
だからこそタイトルに悩む作家さんは一定数います。個人的には作家さんが付けるタイトルに注目しつつ作品を見ることも楽しい部分でもあります。
・ ・ ・
展示は人物(少女)がほとんどでしたが、まさに「息」のような「魂」のような作品もありました。
まさにプシケですね。
ツイッターから展示の様子をピックアップ
ツイッターで紹介されていた投稿もいくつか紹介しておきます。
今日は久しぶりのギャラリーめぐり。まずは清澄白河の昭和8年建築、清洲寮208号室アートラボ・メルトメリ。友人作家のsio.ちゃんの個展「プシケ」✨目の前で次々と嫁ぎ先がきまってた✨まっすぐこちらを見据える少女たちの目線が素敵だよ…本日初日sio.ちゃんいたよ♪18((土)~28(火)※水・木休み。 pic.twitter.com/b91b7iDSDl
— コムロレイコ (@komkomclub) June 18, 2022
奥の空間には、少し前に描かれた作品が飾られてました。タイル状ではない背景の作品も。太陽と月の双子?は物語ができそうな雰囲気でした。
・ ・ ・
初日に伺ったart lab MeltMeri でのsio.さんの個展。メルトメリさんの空間とsio.さんの作品って相性良いなあといつも思う。白猫と一緒の女の子の表情が何とも良い♪上手く写せないけどタイルのような背景色がとても綺麗でどの作品も心地よい色づかいで惹きつけられます✨ pic.twitter.com/oV34PRJaQU
— YUKOnagami (@yuyumarron) June 19, 2022
sio.さんといえば、猫ちゃんというイメージが強いのですが、今回の展示は猫ちゃんはほとんど登場していませんでした。だからこそ白猫ちゃんと人物が一緒にいる作品は際立っていました。
・ ・ ・
白猫ちゃんと人物の作品、元となったドローイングをsio.さんがセットで投稿されていたので、載せておきます。
sio.個展- プシケ-
(@artlab_meltmeri)
会期後半6/24(金)-28(火)
13:00-19:00(lastday17)
作家在廊
6/24(金)25(土)共13時半頃~
暑さに大変弱いので縮んでいたらすみませんsio.#artlabMeltMeri #清澄白河 #art #aqyla #soloexhibition#siopaintertabisurusora #アキーラ pic.twitter.com/UbXgszp3DI— sio. (@sio8goose8sio) June 24, 2022
過去のsio.さんの展示(2012年〜2022年)
sio.さんの展示変遷が気になったので調べてみると、「個展なび」に過去の展示が載っていました。リンクを補足しつつ転載しておきます。「ああ、あの展示に出されてたのか……」「あそこで、あの人たちと出していたのね」などと思ったりすると、自分にとっても勉強になります。それにしても2016年から2017年の展示はすごい勢いです。2017年以降はあらためて。やりかけてしまったので、なんとか最後まで確認しつつ載せたいと思います。
◯2017年〜2022年
あらためて
◯2016年
・2017年創作カレンダー展(coffee & gallery ゑいじう /11月27日〜12月8日)http://blog.livedoor.jp/eijiu/archives/2016-11.html
・第4回「着想は眠らない」展(Gallery忘我亭/10月14日〜11月6日)https://monogatarumori2.wixsite.com/bougatei/gallery2016?pgid=j0su35gn-292b152c-746c-49ac-979a-e3b46f04703e
・第6回東日本大震災義援展(青梅市立美術館市民ギャラリー/9月17日〜9月25日)https://npo-enza.com/activity/gienten/6th_gienten/
・梵寿鋼記念オマージュ展(ドラードギャラリー/9月9日 〜9月16日)http://doradogallery.main.jp/archives/2386
・猫おひろめ展(ギャラリー来舎 梅猫庵/8月26日 〜9月11日)https://gallerykiya.jp/?p=971
・NEKOISM2016 vol.3rd. 公募展入選作品展(元麻布ギャラリー/8月25日 〜8月29日)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000001.000018161.html
・夏を彩る!うちわ展 Part4(art Truth/8月4日 〜8月14日)http://www.yccp.jp/art-truth/exhibition/20160804.shtml
・第1回 ハガキサイズのアート展(ドラードギャラリー/7月22日 〜7月29日)http://doradogallery.main.jp/archives/2224
・第2回 100匹のねこ展(ギャラリー ダダ/7月20日 〜7月26日)https://www.facebook.com/gallerydada/community/
・第7回マスだ!展(銀座K’s Gallery/1月7日 〜1月16日)http://ks-g.main.jp/exhibition/20160107/
◯2015年
・夏を彩るうちわ展Part3(art Truth/8月6日 〜7月16日)http://www.yccp.jp/art-truth/exhibition/20150806.shtml
・第6回マスだ!展(銀座K’s Gallery/1月8日 〜1月17日)http://ks-g.main.jp/exhibition/20150108/
◯2014年
・アモーレ☆乙女のためのサロン展11月〜幻想狂乱曲〜(アモーレ銀座ギャラリー/11月10日 〜11月23日)
・夏を彩るうちわ展Part2(art Truth/8月7日 〜7月17日)http://www.yccp.jp/art-truth/exhibition/20140807.shtml
・乙女のためのサロン展7月【恋愛事変】〜酷〜(アモーレ銀座ギャラリー/7月7日 〜7月13日)
◯2013年
・アモーレ大和撫子な乙女たちの描く【花鳥風月】展(アモーレ銀座ギャラリー/3月11日 〜3月17日)
————————————–
・2012より発表
では!
今回の記事は以上となります。
最後までお読みいただき、ありがとうございました!
━━━━━━━━━━━━
【発行責任】
『ハート・トゥ・アート』(渡辺)
http://www.heart-to-art.net/
◆ツイッター: https://twitter.com/heart__to__art
◆facebookページ: https://www.facebook.com/HEARTtoART
★記事に関するお問い合わせ・ご意見は下記からどうぞ★
http://www.heart-to-art.net/heart_to_art_contact.html
★ボランティアサポーター募集中です★
『ハート・トゥ・アート』の活動に興味を持ってくださった方のご連絡をお待ちしております。住んでる場所は杉並に限らず、国内外は問いません。もちろん年齢、性別なども特別な規定ありません。好奇心がい方、大歓迎です。関わってくださった人にとってプラスになるような形を考えながら関係を深めていきたいです。イベント制作の相談、企画、協力なども可能な範囲で行っております。また、『ハート・トゥ・アート』活動のサポーターも随時募集中。面白い人たちと面白いことをやりたい人は渡辺までご連絡ください。
http://www.heart-to-art.net/heart_to_art_contact.html
★facebookページ チェックしてください★
facebookページでは、タイムラインに流れてきたお世話になった作家さん情報&ハート・トゥ・アート開催情報をシェアしたりしています。
━━━━━━━━━━━━