キュレーターの浪川恵美さんによる企画展示『日常の中にArtを – Consider the 1% rule for art – 』が開催中です。会場は清澄白河 MeltMeri(メルトメリ)。会期は7月15日(火)までです。
サブタイトルに書かれている「the 1% rule for art」というのは、公共建設プロジェクトの予算の一定割合をパブリック・アートの取得などに割り当てる支援活動モデルのことです(後述)。
まずはDM画像をご紹介。
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目次
展示詳細
『日常の中にArtを – Consider the 1% rule for art – 』
会期:2025年7月05日(土)〜7月15日(火)
時間:13:00〜19:00(最終日17:00まで)
休み:水・木曜
イベントfacebookページ:https://www.facebook.com/events/705896988857497/
企画:#Plan Do.ナミカワ
【出品作家】
アヤコイサカ
上野謙介
柿崎夕映
西村公一
原田和香
姫井美貴子
福本 倫
宮﨑聡子
やまもとかずひさ
和田奈緒美
会場:artlab MeltMeri(アートラボ メルトメリ)
住所:東京都江東区白河1-3-13 清洲寮208
アクセス:東京メトロ半蔵門・大江戸線「清澄白河駅」A3出口より徒歩約2分
MeltMeriインスタ:https://www.instagram.com/artlab_meltmeri
↑クリックして別画面で開くと拡大されます。
2022年11月開催「日常の中にARTを」展の記録
この「日常の中にARTを」企画は、シリーズで行われているものです(今回が何回目かはは不明)。
私は2022年11月に自由が丘「キャンバスギャラリー」と三鷹市「杏林医科大学附属病院ギャラリースペース」で行われた展示に行っているので、そのときの投稿を貼っておきます。
自由が丘「キャンバスギャラリー」の展示はこちら。
続いて三鷹市「杏林医科大学附属病院ギャラリースペース」の展示。
両方ともあっさりとした感想しか書いてないですね。多分、参加者が多かったので、全員の感想を書く余力がなかったせいでしょう。
「the 1% rule for art(アートの1%ルール)」って?
私も正確に把握していなかったので、せっかくなので調べてみました。間違っているかもしれませんので、もし間違いがありましたらご指摘ください。
◯「the 1% rule for art」の発祥は?
発祥はアメリカ。ニューディール政策(1930年代)の一環として芸術家を支援するプログラムとして1934年から1943年まで「連邦芸術計画(Federal Art Project)」が行われたのがベース。
これをきっかけにして「公共建築への壁画や彫刻の制」「美術教育プログラムの実施」「美術に関する調査や記録活動」が活発化されていった。しかし第二次大戦のため中断となる。
「the 1% rule for art」が具体化したのは1959年。フィラデルフィア市が建設予算の1%を公共アートに充てる条例を初めて正式に導入。
その後、1962年設立の「米国公共施設管理庁(GSA)」によるパブリックアート政策により広がっていった。
・ ・ ・
日本でのパブリックアートは70年代後半から活発化していくことに。
ちなみに私は宮城県仙台市の出身。子どもの頃に街中に彫刻がどんどん作られていった記憶がある。調べてみると、仙台市制施行88周年を記念して1977年から始まった「彫刻のあるまちづくり事業」によるもの。これは、設置場所を選定し、その場所に合う作家を選んで作品を制作する「現地オーダーメイド方式」が採用されており、「仙台方式」と呼ばれて他の自治体にも影響を与えたらしい。
話を戻す。
◯「the 1% rule for art」が導入されている国は?
制度化が進んでいる国は、アメリカ、カナダ、チェコ、フィンランド、フランス、ドイツ、オランダ、ベルギー、オーストリア、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、スペイン、イタリア、エストニアあたり。
都市レベル導入は、アイルランド、イギリス、北アイルランド、スコットランドの一部都市といった感じ。
世界の国の数は195か国ほどで、「the 1% rule for art」を導入しているのは約15〜20か国程度なので、約10%ほど。
もちろん「1%」は象徴的な数字であり、国や地域により0.5〜2%などの変動がある。
日本は制度化こそされてはいないが、自治体独自の動きは行われているし、民間主導の取り組みも増えている。
◯今後はどうなる?
実際、「新しいニューディール政策」という動きも出てきている。この話を突っ込むと長くなるのでやらないが、私が『ハート・トゥ・アート』でやろうとしていたことと似ている部分も多いかも。
以上
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