『ハート・トゥ・アート』の考えていること

私たちはこのイベントを「きっかけの場」と考えています

 個展やグループ展を開いても、どうしても身内のお客さんが来る傾向が強いのではないでしょうか。せっかくの表現活動は、ひとりでも多くの他人に見てもらうべきです。しかし「好き・キライ」「おもしろい・つまらない」「才能あるよ・やめちまえよ」といった、無責任(シビア)にやりとりができる場があまりにも少ないのが現実です。

 自分が若い頃を振り返ってみると、やはり他人に見てもらうことが少なかったでした。今となっては、それは非常に悔やまれてしまいます。そんな後悔の念を『ハート〜』という場を通じて晴らしたい気持ちが強いです。まったく知らない人から評価される機会が増え、そのことが「きっかけ」になって広がっていくことを願っています。

 また来場者だけではなく、作家同士の交流や出逢いから「何か」が生まれ、新しい活動へ発展していくことを期待しています。しかし誤解していただきたくないのは「モノづくり」において「なかよしこよしの友だち作り」の場を作ろうとしているのではありません。いい意味で意見し合い、刺激し合い、情報交換できるようなモノづくりの「同志」を見つけてほしいと思っています。創作活動は非常に孤独なものですし、作品と商品のバランスをうまくとりながら有意義な創作活動を続けていくことは大変なことだと思いますが、そういった部分を語り合える仲間を一人でも多く見つけられる場になっていってほしいです。別に遊び友だちが増えてもかまわないんですけど(笑)。

 第1回、第2回参加者の手によって西荻のアートイベントや荻窪楽市楽座、グループ展などが開催されました。気のあった参加者同士で各地のアートイベントに参加されている話も耳にします。『ハート・トゥ・アート』というイベントは“まったくの素人の手による「手作り」&「捨て身」的なイベント”です。そんな私たちのイベント参加をきっかけにして新しいステップに広がっていくことを確信しています。


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